『理性』の続き

2017.04.15 | | Comments(0) | 攻殻機動隊≪バト素≫

ああ、駄目だ……。
深く、入って来る。
己の意識の奥のその向こうまで、入って来る。

朦朧としながら、身体は機械的に同じ動きを繰り返して、バトーは
頭にもう今は遠くなった戦場の日を思い浮かべていた。
どこから銃弾が飛んでくるか分からない、息をするのも只ひたすら苦しい、極限の場で仲間は次々に斃れ、ほんの数秒の差で生き残っては、遺言を考えることも億劫になっていた頃。
明日は我が身という現実を誰もが噛み締め、僅かな休息と睡眠で移動を繰り返し、敵地へ潜り込んでは、互いを削り合って終わらない戦争が続く。

もう、射精が近い。汗にまみれた肌が、目に映る。
バトーが貫くたびに、動くたびに、素子の身体は美しく、なまめかしく、揺れている。
何もかもが夢のようだった。
生と死の境目を失っていた戦場とよく似ていると思った。
引き絞られるように腰が、一点へ向かって快感を集めていく。
うめき声とともに吐き出して、痙攣する素子の体を抱きしめて深くベッドへ身を沈めた。

「…………なぁ……」
休息に冷えてきた空気の中で、バトーは弱々しく呟く。
「なに?」
「……いや、なんでもねぇよ」
「バトー?」
「なんでもねぇ」
今己は何を言おうとしたのだろう。
言いたかった沢山の事が、声にした途端に、『言葉』という枠で縛った途端に違う形へなってしまう気がした。
それに……。

--------------------------
唐突に浮かんだのでメモ。続きは未定。
2018/09/24(01:19) | Comment:0
Secret