まさかの銀東です^^;
急に書きたくなってしまって……

(※BL表現が含まれますのでご注意ください)
(※性的表現が含まれますので18才未満の方の閲覧はご遠慮下さい)
「――というわけでしてね、私はもう散々な目にあったんですよ!それから昨日は輿矩様に呼び出されてましてね、門下生同士の喧嘩で空いてしまった壁の穴をどうしてくれるんだとか、新しく飼い始めた猫がなつかなくて困っているとか、徳川城からの呼び出しはお前が行ってこいとか、まあ人をなんだと思っているのか、なんでもかんでも私に押し付けてきて――」

延々とつづく愚痴の嵐に、万事屋の主である銀髪の男は、うんざりした顔でいちご牛乳を飲んでいた。

「いくら柳生流四天王筆頭の役職に就いているとはいえ、私だって一人の人間なんですから限度ってものがあるんですよ、そうは思いませんか銀時殿!」

ダン!とテーブルを拳で叩く音に、すっかり冷めたお茶の湯呑がひっくり返り、リビングの床に伏せっている大きな白い犬――定春があくびをする。

ひとしきり吐き出した長い金髪の男――東城歩が肩で息をつく間に、銀時はコップに残っていたいちご牛乳を一口で飲み干した。

外ではチチチッと小鳥が飛びかい、のどかな昼下がりにふさわしい日差しが窓から差し込んでいる。

ようやく訪れた静けさに定春が寝返りをうち、銀時は一声も発さずにただいちご牛乳を紙パックからコップに注いだ。

こぼれたお茶を片付ける気も起きないのか、ポタポタとテーブルの端から滴る水滴が妙な哀愁を生んでいる。

「……それからですね。若のことなんですが、昨日も今日もお妙殿と買い物に出かけていましてね、私も甘味屋にお誘いしたのですが、最近はまったく相手にもしてもらえないのですよ。お小さかったころはあんなに『東城、東城』と呼んでくれて私を慕ってくださったのにぃぃぃぃぃ……!!!」

ついに床に突っ伏して泣き始めた東城に、銀時は音無しでつけていたテレビの画面を見るでもなく見ていた。

「やっぱり私の居場所はロフトのカーテンのシャーの奴のコーナーしかないんだ!!どのカーテンにも引っ掛けてもらえないシャーのように道場とロフトのあいだを行ったり来たりするしかないんだぁぁぁぁ!!!」

その大の大人が丸めた背中に、会社からも家庭からも相手にされずキャバクラで愚痴る中年サラリーマンの切なさに似たものを感じながら、銀時はついに口を開いた。

「……お前さー、なんでいつもうちに来るわけ?俺に愚痴ってさ、楽しい?」

うんざりした口調は無理もないものだった。なんせ二時間も彼の愚痴を聞いていたのだ。
土産に持ってきてくれた大量のいちご牛乳のこともあり、初めは相槌を打っていたが途中からはそれも絶えた。
新八と神楽はどこかへ出かけて居ないし、天気もいいし、昼寝でもしようと思った矢先にやってきた嵐である。
パチンコにでも出かければよかったと後悔しながら、銀時は二時間も我慢した自らのお人好しにもうんざりしていた。

東城は顔をあげて、銀時の死んだ魚のような表情を見て、少し考えるように首をかしげる。

「いえ、楽しくはありませんよ。ただ、私にはここしか愚痴に来る場所がないものですから」

「……なんだっけか。南戸だっけか?他の四天王の名前。ああ思い出した、北大路と西野だ。いちご100%と同じなんだよな。あいつらに愚痴ればいいじゃん、仲悪くないだろ?」

銀時はなんとかしてこの定期的にやってくる愚痴り魔の矛先を変えようとしていた。
彼だって暇ではあるが、暇の使い方は選びたいのだ。

「仲が悪くはありませんが、ここまで明け透けに愚痴ることはできないのですよ。私にも立場というものがありますから」

「立場ってなによ。ソープに通ったり九兵衛をストーキングしてるだけでもう充分立場なんて無いに等しいだろ」

きっぱりはっきり言った銀時に、東城はギクッとした顔をしてから、コホンと一つ咳払いをする。

「それは否定できませんが、それらとはまた違う意味で、ですよ。私の内情はともかくとしても、四天王筆頭である以上は、門下生に対して己を大きく見せねばならない。その権威があってはじめて、あの屈強で小生意気なのが多い門下生たちを従わせることができるのです。なんたって彼らはセレブの出が多いのです。小さいのから大きいセレブまで、剣術と言えば天下の柳生流に任せれば間違いがないと思って、武家の息子の鍛え上げ場だとでも勘違いしているのか、やたらとボンボンばかりがうちに来るのです。その面倒を見るのも楽ではないのです。輿矩様はなんだかんだでお人好しですから安請け合いをするし、敏木斎様はゴミを集めてくるし、若は――」

そこで東城の口が止まった。
おや、と思った銀時が片眉をあげる。

「九兵衛がどうしたんだ?」

東城はしばらく固まってから、小さく首を横に振った。

「いえ、なんでもありません。」

銀時は指先で頬をかいた。
どう考えても、東城から九兵衛への不満が出てくる流れだったが、口にするのは憚れるのか、別の理由があるのか――。

「そう言えば、ずいぶんとお邪魔してしまいましたね。私はそろそろ帰りますので、良ければ今宵はこれでも使ってくだされ」

言いながら立ち上がり、胸元に手を入れた東城は、数枚の小さな紙を差し出した。
銀時が受け取れば、そこには『イメクラ 痴漢コース半額券』『ピンサロ大回転タイムサービス券』『大江戸ソープランド コスプレ無料券』などのキラキラしい文字が書いてあった。

「私の行きつけばかりですから質は保証しますよ。ただソープだけは指名をおすすめします。どこも地雷が多いですから」

淡々と言ってリビングを出ていこうとした東城を銀時は呼び止めた。

「待てよ」

振り返った東城に、銀時は冷めた視線を送る。

「お前が相手してくれよ。今日の愚痴のお代として、さ。」

東城はポカンとしてから、形の良い眉を顰める。

「申し訳ありませんが、冗談に付き合ってる暇はないのです。私にそういう趣味はありませんし。」

「冗談じゃねぇよ。しばらく溜まってたから丁度いいわ。とりあえず脱いでから咥えてくれる?」

「……はぁ?」

銀時が本気で言っていることに気がついた東城は、顔をしかめた。
彼にそういう趣味があったことにも驚いたが、柳生流道場という男所帯にいつもいる東城は、それが決して珍しい趣味ではないことを知っていた。男ばかりだとそういうことも起きやすい。普段から親からの圧迫に耐えて鬱屈しているボンボンばかりなのだから尚更だ。

だが、なぜ銀時が自分を誘うのかがわからない。

「お前も溜まってんだろ?愚痴る場所もないし、肝心の九兵衛はそんな相手をしてくれるわけがないしな」

それはとても深くて柔らかいところを突つかれたように、見開かれた東城の瞳が揺らいだ。
その『相手』が『何』の『相手』を指すのかを察したのだろう。

「受けが嫌なら、俺がお前のを咥えてやるよ。それならいいだろ?あ、でも挿れるのはオレだぜ。お代にならなくなるからな」

そうして服を脱ぎだした銀時に、東城はその場に立ち尽くしていたが、しばらくして一つだけ重い息を吐いた。











「…………んっ……ぅ……はっ」

声の代わりに漏れた東城の息が、やけに色っぽく空気へと溶けていく。
ソファーに座る東城の足元に跪いた銀時はせわしなく頭を上下に動かしていた。
大きく開けた口から出たり入ったりする赤黒い肉幹は、銀時の唾液に濡れて妖しい光りを放つ。
浮き上がった血管を舌先でなぞり、笠の裏も舐めて、喉奥まで吸い上げたら、東城の腰が震えて、頭をやんわりと掴まれる。

「……ずいぶんとお上手なんですね……っ」

皮肉混じりに言われて、銀時は喉の奥で笑った。
こいつにだけは言われたくないと思いながら。
大きさと硬さを増したものを口全体で包んで、吸って、根元とふぐりを手でやわやわと擦る。

「……んっ……あ、あっ……!!」

どくんっと脈打ち、口のなかへ放たれた苦さに銀時は眉をひそめたが、ごくりと飲み込む。
ひとしきり射精が終わってから口を離せば、飲みきれなかった精液が口の端からこぼれた。

「……ゴックンまでしてくれるって、貴方はどこの嬢なんですか。追加料金とか払わされたりしませんよね?」

呆れたように冗談を言われて、銀時は口元を腕で拭って、笑う。

「どこの嬢でもねーよ。お前が飲んでほしそうな顔してっからだろ」

「……え」

そんな顔はしていない、と反論したそうな東城に、銀時は顔を近づけた。
唇が重なろうとした寸前に、東城が慌てて銀時の肩をつかむ。

「ちょっ、ちょっと、キスするなら口をすすいでうがいしてからにしてくだされ」

「お前の精液だろうがよ。大人しく味わえや」

「えっちょっ、まっ、んっうぅ!!」

唇が重なりあい、強引に顎を開けられて、潜り込んだ舌に口中を掻き回される。
自らが出したものの不味さを無理やり味わわされ、東城の目尻に涙が浮かんだ。
唾液と精液が混じったものを飲み下させてから、ニヤリと笑って銀時は顔を離す。
噎せている東城をソファーに押し倒して、足を抱え上げたら、窓から差し込む陽射に光る肌がやけに眩しかった。

「つうかお前、色白すぎだろ。もっと陽に焼けて来い。あともっと食え。腹回りが細い」

「……と、糖尿病寸前の人に言われたくないですね。それから、肌は生まれつきですし、貴方のようなビール腹よりはよほどかっこいいはずです」

「はぁ?俺のどこがビール腹だよ。あと、自分で自分をかっこいいって言いだしたら終わりだぜお前。ナルシストちゃんじゃあるめぇし」

「ナルシストにでもなんなきゃやってられねぇですよ」

その妙に説得力がある言葉に、銀時は思わず次の言葉を失った。

フッと苦笑するように笑ってから、ゆるゆると東城の中心を手で扱く。

「っあ……っは、ぁ……っ」

素直に硬さを増していくモノの先端を舌先でなめて、自らの指も唾液まみれにしてから、ふぐりの下にある小さな窄みをなぞる。

「……そこは……っ」

掠れた声に押されて、人差し指を第一関節まで埋め込む。

入口をほぐすように中をかき混ぜて、根元まで入れた。

ぐりぐりと熱い壁を擦って、何かを探ろうとする。

「……っあ、っ!!」

ココか、と銀時はその箇所を執拗に責めはじめた。

「やめっ……っんっ……っあ!」

「ここがイイんだろ?腰が揺れてるぜ」

「ちがっ……!」

淡く光る金髪に白い肌、女のように整った顔。銀時と同じように、鍛えあげて筋骨隆々とした体。

倒錯的な外見を持つ東城が乱れる姿は、銀時の中の何かを煽らせて、凍らせる。

不意に脳裏に浮かんだある男の顔を振り払うように首を振ってから、東城の後腔にふくませた指を二本に増やした。

中でばらばらの動きをさせて、もはや声もなく身体を震わせている東城の陰茎を手で強く擦る。

ソレが射精間近なのを見てとってから、指を引き抜いて手を離した。

「もういいだろ。挿れるぜ」

銀時の中心でとっくに鎌首をもたげてそり返っているモノに、東城はうっと嫌そうな顔をした。

「……やはり、挿れるんですよね」

「当たり前だろ。つうかお前こっちは処女とかじゃないんだろ?いかにもバイな顔してるし」

「失礼なことを言わないでください。未経験ではないですが、あまり好きじゃないんですよ」

本当に苦虫を噛んだような顔をされて、銀時はぽりぽりと頬を指でかいてから、ニヤリと笑った。

「お前が苦手かどうかは関係ねぇし、俺の好きにさせてもらうぜ。なぁに、俺より下手なやつのあとなら、上手く感じられるかもしれねぇだろ」

遠慮なく言い放って、ほぐれている其処に肉棒の先端をあてがって、腰を進める。

「……っ!!」

少し太いかもなと思いながら、ゆっくりとなかを押し分けた。

「全部入ったぜ」

言ってから、返答を待たずに動き始めた。

ぎりぎりまで引き抜いて、奥まで貫く。

苦痛に歪んだ表情に、目尻に浮かんだ涙。

それらを見ながら、浅いところを突いたり、奥を擦ったり、片足を抱え上げてみたり、様々な角度から銀時は東城の身体を揺さぶって、突き上げた。

東城がいつ後ろの処女を失ったのかは知らないが、ほぐしたあとでもずいぶん狭いのを感じるに、最近ではないのだろうと思った。

狭いほうがこちらとしては具合が良いが、突っ込まれてるほうの苦痛は押して測れる。

「……んっ……は……あっ!」

まだリビングの床に伏せっている定春は、若い男二人が全裸で四肢を絡ませ合う様子に興味もわかないのか、時折あくびをしながら昼寝をしていた。

定春の教育に良くないかどうか一瞬銀時は考えたが、男女の絡みよりはマシか、いや、同じようなもんか、っつうか犬は関係ねぇよな――。

と、すぐにそれを忘れて目の前の行為に没頭していく。

「……っく……っ!」

突くたびに、勃起したまま揺れている東城の陰茎を手で包めば、熱い腸壁に締め上げられて、銀時は射精をこらえた。

腰の速度を落として、ゆっくりと抜いては押し込めると、相手の息も深いものになる。

少し優しくするかと思いながら、そのまま胸の小さな飾りを口に含んでちゅうと吸った。

舌でぺろぺろと舐めて、両腕に抱え上げた両の太腿を東城の上半身へと押し付ける。

「…………くっ、……はっ…ぁっ!」

身体を折り畳むようにされて苦しそうな声が漏れたが、さらに深くまで入り込んだ肉の楔に、いつも閉じられている瞼が見開かれる。

体重をかけてのし掛かり、限界まで奥を突きながら、射精しそうな東城の陰茎を手で包んで擦りつづけた。

「……ぅっあ……あっ!!」

ついに白い精が吐き出されて、ビクンビクンと震える腰を掴んで、何度か突いてから、銀時も自身を解放させた。

「……はっ……っ」

背筋を這い上がっていった快感に目も眩むものを感じながら、長い射精を全て吐き出す。

東城は荒く息をつきながら諦めたように大人しくしていたが、銀時がずるりとモノを抜くと、

「……中に出すとか、最悪すぎますよ。どうしてくれるんですか、これ」

嫌悪も露わにぼやいた。

東城の菊門からこぼれ落ちる白いものをしばらく眺めていた銀時は、意外な名前を口にした。

「定春、ティッシュとってくれ」

「犬に頼むなんて馬鹿ですか、貴方は」

定春は億劫そうに瞼を開けたが、ちらりとこちらを見てからすぐにそっぽを向いた。

「……やっぱ無理か」

「当たり前でしょう!」

もういいです、とつぶやいてから東城は自分でティッシュを取りに行った。

体中についたいろんな液体を拭きながら、ぶつぶつと文句を言いつつ、銀時に背を向ける。

「シャワー貸してもらえませんか。匂いは取れそうにないので」

「………………お前って変なところ潔癖だよな。そんなんでよく泡屋に行けるわ」

「うっさいですよ」

もう勝手に借りますよ、と言い残して風呂場へ入っていった東城の背を見てから、銀時は体も拭かずにぼんやりと窓の外を眺めた。

青かった空は茜色に染まり、流れる雲も赤く染まっている。

かーかーとカラスが飛んでは、ざわざわと通りを人が足早に歩いていくのがわかる。

「定春」

名を呼んで、白く大きな犬においでおいでの仕草をすると、定春は大人しく銀時の足元へ寄った。

ふんふんと匂いを嗅いでから、銀時の顔をぺろりと舐める。

噛み付かれなくてよかったと思いながら、銀時は定春の毛並みをそっと撫でた。









「まだ服を着てなかったんですか」

風呂場から出てきた東城に心底呆れたように言われたが、銀時は無視した。

裸で定春とじゃれてる銀時を不思議そうに見ながら、服を拾っては身につけていく。

いつもの和装に戻り、先ほどのことは無かったかのように背筋を伸ばして立つ東城に、何故か苛立つものを感じて、銀時は思わず口を開いていた。

「……お前さ、九兵衛のこと好きなんだろ?だったら早く告白しろよ。あれは今は無自覚だけど、そのうちとっとと女になって他の男のもんになるぜ。そんなもんだろ女ってのはさ」

東城の動きが止まる。

その固い横顔が何を示すのか、銀時は知りすぎるほどに知っていた。
だから苛立つのだ。

「……そうですね。そうなのでしょうねきっと。」

長い沈黙のあとは、驚くほど静かな声だった。

銀時は片眉をあげてから立ち上がる。

「お前が九兵衛を大切にしたいのもけっこうだけどさ、あっちだって人間なんだから、お前のことなんかお構いなしに生きてくんだよ。それでもお前が平気ならいいけど、俺だったら――」

そこで銀時の言葉が止まる。

東城は意外そうに銀時へ振り向いた。

「俺だったら、なんなのです?」

「…………俺だったら……」

繰り返すも、銀時はその先を言葉にできなかった。

相手を余計に傷つける、ととっさに思ったからだ。

チッと舌打ちしてから、銀時は床に落ちていた服を拾う。

「なんでもねーよ。あと、俺が下手くそじゃないってわかったろ。また相手してやっから、ヤりたかったら来いや」

「……なんでそう自信過剰なんですか。誘われたのは私のほうでしょう。なんで私が貴方とヤりたがったことになってるんです」

「寂しくてしかたないって顔をお前がしてるからだろ」

「……………………」

さり気なく言った言葉だったが、その時の東城の顔はそれは見ものだったと、銀時は思った。
2012/11/07(22:42) | Comment:0 | TrackBack:0
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