書き足したのでうpします。
景麒×陽子×尚隆の三角関係の話です
続きは書けたら書きます。現在未定
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2016/03/08(19:18) | Comment:0 | TrackBack:0
2015.08.06『愛人』
止まってしまったのでとりあえずここまでUPします
イメージ的には
尚隆(&浩瀚) → 陽子 ← 景麒
こんな感じです
2015/08/03
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ちょっとずつ付け足してます。
やっぱりこういう四角関係(三角関係かも?)な話は難しくてキツイですね……。
『凍てつく夏の夜』も『愚かな王』もそうなんですが、○○×陽子で固定するのではなくて
複数が絡んでくるのが好きなんですが、陽子のキャラ的にどこまでいけるんだっつーのがずっと課題になっちゃってるんですねぇ……。もう押し切って突っ切るしかないってのは理解できてんですけど
2015/08/05
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延にとって面白い話であるはずがなかった。
内心の気持ちとは裏腹に延は、静かに盃を卓へ置いた。
延の前に座り、生真面目な表情で語る女性は目にも鮮やかな緋色の髪をしている。
名は中嶋陽子。号は景王赤子。
延からしたら他に十一しかいない同業の者でもあり、同じ胎果の生まれでもあるという稀少さも併せ持つ存在。
そして、今その彼女の口から語られたのは自分達の別れ話なのだという現実に、延は指で盃の縁をなぞる。
重く揺れる酒の味すらも感じないまま、訥々と語る陽子の声を、聞き流し続けた。





「……つまり、景麒のために、俺との関係を終わらせると。そういうことなのだな」

表情なく聞いていた尚隆は、最後にぽつりとそう言った。
陽子は眉間を寄せてから、重く頷く。

「はい。そうです」

「…………なるほど。」

二人の逢瀬の約束はいつも宿館だった。
今日の宿館は堯天。
高級でもないが庶民向けでもない。
それなりの房室だった。

「……陽子にとって、景麒がそれだけの存在と意味を持つのは理解できた。俺にも六太がいる。そういう風に考えるのなら、俺こそが陽子の気持ちを理解しなければならんのだろう。……だが、」

手を組んで俯いていた陽子は、尚隆の声色が変わったことには気づけても、彼の表情までは見ていなかった。
続けられた彼の言葉に目を見張り、顔をあげる。
そうして陽子は硬直した。

「景麒もまた陽子を愛しているように、俺も、陽子を愛している。それだけは変えられない事実で、景麒の為に俺との関係を絶つと言うのなら、俺はそれには首を縦に振れん。年寄りの我が侭みたいなものだと思ってくれていい。それでも俺は、陽子を完全に手放す気などは到底無い」

ぶるりと背筋から冷えて震えた感覚は、陽子こそが直感的に、今の状況を理解していた。
すなわち。
今までに見たことが無いほどに、尚隆を怒らせてしまったということ。
とっさに口を開くも、陽子は喉から声を出せなかった。
どちらに傾こうが、どちらを庇おうが、自己弁護にしかならない。
彼の怒りに対して答えるにはあまりにも浅はかになる。
そう悟るだけが精一杯だった。

「陽子から見て、景麒が可愛く思えるのは当然だろう。王にとっての麒麟の存在というのはそれだけ大きい。ましてや、陽子と景麒は長い間、男女の関係にあった。それもまた王と麒麟には珍しくない話だ。景麒からすれば、陽子を独り占めしたい気持ちは、当然すぎるとも言える。そこまでは俺にも理解できる。だが、俺は陽子との関係は『同じ王である』ということ。そして、愛人のような間柄にあったことだ」

他人事のように言う尚隆は、冷静すぎるほどに冷静でもあった。
どこか投げやりでもある言い方は、まるで陽子がこの場にいないようでもあった。

「『愛人』という言い方が最も相応しいだろうと思うのは、俺も陽子も、互いを縛らないように気を使っていたからだ。どちらが誰を抱こうとも、誰に抱かれようとも、俺たちの閨で、そういう話はしない。俺が言い出したわけでもない。陽子が決めたわけでもない。自然とそうなったとしか言いようがないが、俺は――」

尚隆が、視線を伏せた。
陽子は、どくんと心臓が重く鳴るのを聞いていた。

「……同じ王であればこそ、という言葉は、言い訳になるのではないかと、今も俺はそう感じている。俺が陽子を独り占めしたくとも、そうしてしまうこと自体が、俺が盲目的に愚かである証にしかならん。陽子が俺を独り占めしたいと願ったかどうかは知らないが、俺は今までにどの女に対しても、それを許したことはない。無論、陽子であってもだ」

独り言のように、彼が彼自身に呟く言葉は、陽子自身の話であるのも当然であったが、だからこそ尚隆は淡々としていた。
自分たちの話でありながら、自分たちの話ではない。
矛盾した表層を作らなければ、今までに両者ともに曖昧にしつづけてきた部分に深く触れて話すこと自体が、どちらをも必要以上に傷つけることを悟っていた。

酒が注がれた盃に手をつけず、尚隆はその近くに二本の徳利を置いた。
一つは小さめの徳利。もう一つは少し大きめの徳利だった。

「わかりやすく言うならば、もし六太が麒でなく麟であったならば、今陽子がした話を俺のほうがしていたかもしれないということだ。景麒は麒麟だ。そしてお前の、陽子の麒麟だ。俺の麒麟じゃない。だから俺はここまで一方的に言えるのだし、お前は悩んだ末に、俺を切り捨てることを選んだ。……そうして俺は、拒んだのだな。だからお前が今、困っている。こうして言うのは可笑しいが、俺が言いたいのは、実は陽子に対してではない。景麒に対して、文句を言ってやりたいと考えているのが正直なところだ。……まあ、実際に文句を言おうとも、景麒のほうが折れてくれるとは思えんがな」

苦い顔に苦い声。
あまりに露骨であったので、陽子は一瞬我を忘れて呆けてから、気が緩んだように息を吐き、思わずと言ったように苦笑した。

陽子だけが景麒をよく知っているのではない。
尚隆もまた景麒をよく知り理解しているという事実が、完全に板挟みになってしまっている陽子に少なくない安堵をもたらしたからだ。
2015/08/06(17:36) | Comment:0 | TrackBack:0
『最期の言葉』の続きです
※尚隆の失道話です
※今話に陽子は登場しません


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まさに壊れ物を扱うように体を支え、そのまま建物を出て園林を歩き、雲海へ張り出した露台がある場所へ出る。
潮の匂いを含んだ風が吹きつけ、二人の頬を撫でていった。
「……俺は、最後にお前に謝らなければならぬ。お前は俺を許さないだろう。この一年、俺はお前を苦しめるだけの存在だった。失道したお前を、快癒させられるのは俺だけだった。だが俺は、そうしなかった。……本当にすまなかった。俺は、『滅王』となったんだ。朱衡に言われた通りにな」
六太は目を見張ってから、力なく尚隆の肩にもたれかかった。
尚隆の体は温かかった。
もうすでに、六太は体のあらゆる感覚が鈍り、一ヶ月前から立ち上がることもできなくなっていた。
それでも、尚隆の体は前と同じように温かかった。
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2015/03/19(10:12) | Comment:2 | TrackBack:0
尚隆の失道話です。

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騶虞から飛び降りた男の姿に、周りの官達がざわついた。
慌てて跪礼する者もいれば、戸惑って立ち尽くす者もいる。
陽子の隣に立つ景麒も目を瞠ってから、不意に、袖で鼻を覆った。
そんな景麒の様子を見やった陽子は立ち上がり、官達にこの場から下がるように命じる。

場所は慶東国、金波宮の内殿。
突き抜けるように空が蒼く晴れた日の、園林の路亭での出来事だった。
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2015/03/10(03:12) | Comment:0 | TrackBack:0
十二国記小説本『月光に照らされて』へ収録した
「巡り会えた幸せ」を公開します
尚隆×陽子です


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 関弓は雁州国の首都だ。
 在位五百年を越える王が治める北東の大国。
 雁よりも長く続く国は、南の奏国だけ。
 関弓の街並みは他の国の首都とは違う趣きがある。
 豊かであることはもちろんだが、虚海を越えないとたどり着けないと言われる蓬莱風なのだ。
 それは雁の王と麒麟が、蓬莱出身であることに由来する――。

(※性的表現が含まれますので、18才未満の方の閲覧はご遠慮下さい)
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2013/12/03(23:59) | Comment:0 | TrackBack:0
長らくお待たせして申し訳なかったです
前編と同じく尚陽のシリアスで、アンハッピーエンドです
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2011/02/21(02:32) | Comment:0 | TrackBack:0
尚陽では初めてのシリアスものになります。
陵辱ではありませんが強引な感じですのでご注意ください。軽い緊縛あり。

≪あらすじ≫
関弓の宿館で酒を嗜んでいた尚隆の元に現れた陽子は、突然彼の頬に平手打ちを食らわせた。
そして、坂を転がり落ちるように二人の関係は終焉を迎えることになる――。

(※性的表現が含まれますので、18才未満の方の閲覧はご遠慮ください)
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2011/01/22(22:44) | Comment:0 | TrackBack:0
十二国記、尚隆×陽子で熱く切ないふたりの夜を書きました
珍しく陽子視点が多めになってます

≪あらすじ≫
約束に遅れた陽子は大量の酒を煽る尚隆を目にする。
どこかいつもと違う彼に抱かれながら、陽子は何を思うのか――。

(※性的表現が含まれますので、18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください)
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2010/03/19(21:10) | Comment:0 | TrackBack:0
しっとりと身体を重ねる二人を書きました。
尚隆の大人な雰囲気を出したかったのですが…やはり難しい。

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2010/03/11(00:32) | Comment:0 | TrackBack:0
これが初めて書いた18禁小説でした

とにかくえろが書きたくて、勢いだけで突っ走った感が…。


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2010/03/08(20:50) | Comment:0 | TrackBack:0